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洗濯の「面倒」をまとめて減らせる(仮)

15万円以下でここまでできる? ニトリの最新ヒートポンプドラムがすごい(仮)

author: 滝田 勝紀date: 2025/12/15

洗濯物がたまりがちな共働き家庭や子育て世帯では、「洗う」「干す」「乾かす」のサイクルが終わらず、家事がループしてしまうことも少なくない。そんななか、ニトリが打ち出したのが「ヒートポンプ乾燥」「大容量」「自動投入」「除菌・除湿」まで備えたオールインワンのドラム式洗濯乾燥機。しかも 税込で14万9900円 という驚きの価格設定。ここではその実力を検証しました。

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12kgヒートポンプ式ドラム式洗濯乾燥機

洗濯容量:12.0 kg / 脱水容量:12.0 kg / 乾燥容量:7.0 kg
○外形寸法:約 幅613 × 奥行677 × 高さ985 mm / 本体質量:約97 kg
○定格消費電力:洗濯時 140 W / 脱水時 700 W / 乾燥時 1,190 W
○運転音(目安):洗い 34 dB / 脱水 44 dB / 乾燥 43 dB(低騒音設計)
○価格:149,900円(税込)※一部地域では別途手数料あり

ニトリの「12kgヒートポンプ式ドラム式洗濯乾燥機」は、ヒートポンプ×アシストヒーターによるハイブリッド乾燥を採用し、ふんわり仕上げと省エネ性を両立したモデルです。高浸透泡シャワーや複数温度の温水洗浄、水で除菌する独自技術「OxyWave」により、皮脂汚れやニオイ対策までしっかり対応。さらに12kg洗濯・7kg乾燥の大容量に加え、洗剤・柔軟剤の自動投入や乾燥フィルター自動お掃除、自動洗浄、空間除湿モードまで搭載。上位機種級の充実機能を備えながら15万円を切る、コストパフォーマンスの高い一台です。

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“ふっくら速乾”が当たり前にニトリの乾燥が毎日を変える

まず驚いたのは乾燥の仕上がりとスピード感の両立だ。本機はヒートポンプ乾燥に加え、ドラム内を効率よく温めるアシストヒーターを搭載した“ハイブリッド乾燥方式”。一般的にヒートポンプは省エネで衣類にやさしい一方、乾燥に時間がかかりやすい。その弱点をサポートヒーターが補うことで、ふんわり・縮みにくい仕上がりを維持しながら、乾燥時間の時短を実現している。

本機は熱交換ユニットとヒーターを上部にまとめ、温風の通り道を短縮する構造を採用。乾燥効率が高いため、忙しい家庭や“まとめ洗い派”にもフィットする実用性を備えている。大容量12kg洗濯・7kg乾燥に対応し、日常の衣類からバスタオル、毛布などの大物までスムーズに対応。省エネ性とスピード、仕上がりの良さをバランス良く両立した、まさに「毎日使える乾燥機」という印象だ。

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実際、タオル類をまとめて乾かしてみると、天日干しよりも繊維の立ち上がりが良く、触れた瞬間に“ふっくら感の違い”がわかるほど。ヒートポンプ特有の低温乾燥により、熱ダメージも極めて少ない印象だ。

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毛布などの大物もしっかりと洗えて乾燥までできる

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洗う日も急ぐ日も12kgの余裕と“1時間乾燥”を両立

洗濯容量12kgという大容量は、日々の洗濯物がとにかく多い家庭にとって非常に心強い。4人以上の世帯や、毎日タオルや部活着が大量に出る家庭でも、一度の運転でしっかり洗い切れる余裕がある。乾燥容量は7kgとなっており、「洗ってそのまま乾燥まで」という運用では、衣類の量を少し調整する必要がある。

一方、急ぎのワイシャツや子どもの体操着など、次の日までにどうしても乾かしたい衣類があるときに、この“1時間で完了”というスピードは非常に頼もしい。日常のちょっとしたストレスを軽減してくれる機能だと感じた。

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3kgまでの衣類を約60分で洗濯~乾燥まで仕上げる「特急洗乾コース」。実際に60分後に取り出したところ、布地の分厚いものなどが少し湿気が残っているものがあったものの、多くの洗濯物は乾いていた。

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本体の高さが100cm未満に抑えられていることで、水栓との干渉を避けやすく、日本の住宅事情に合った設置性を備えている点も好印象。奥行も比較的コンパクトで、ランドリースペースが限られた家庭でも導入しやすい。

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カレー汚れも部活の泥も怖くない。泡×温水×除菌水のトリプル洗浄

ドラム式では「汚れ落ち」や「ニオイ戻り」に不安を抱く人も多いが、本機はその弱点をしっかり補う構成になっている。まず印象的なのは、高濃度の洗剤液を泡にして衣類へシャワー状に噴射する「高浸透泡シャワー洗浄」。泡が繊維の奥に染み込み、通常のドラム式では落ちにくい皮脂汚れまできちんとアプローチしてくれる。20~60℃の各種温水洗浄に対応しているため、当然黄ばみ・食べこぼし・泥汚れといった“蓄積”するタイプの汚れにも強い。

そして、特に心強いのが除菌水「OxyWave」の存在だ。洗濯槽の菌やイヤなニオイが発生しやすいドラム式にとって、除菌水で内部の菌を抑えてくれる仕組みは大きな安心につながる。衣類の除菌だけでなく、槽内のカビ抑制にも効果が期待でき、日頃のメンテナンスの負担を軽減してくれるのは実用面で非常に大きい。

泡・温水・除菌水という三方向からのケアにより、子どもの泥汚れ、急な食べこぼし、部屋干しによるニオイ戻りなど、日常のリアルな洗濯ストレスに幅広く対応できる一台だと感じた。

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「高浸透泡シャワー洗浄」を検証するためにカレーと泥汚れをYシャツに付着させて30分放置。その後、洗濯した後、ドラムから取り出すと、面倒な部分洗いをしなくても、カレーも泥も肉眼では確認できなかった。ニオイ残りももちろん気にならなかった。

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除菌水「OxyWave」を使って洗濯することで、同時に洗濯槽まで除菌できる。洗剤で落とし切れない臭いや菌対策もアシストできる。

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洗剤自動投入×自動おそうじで家事が一気に軽くなる

洗剤と柔軟剤をあらかじめタンクに入れておくだけで、毎回のキャップ計量が不要になる自動投入機能が便利だ。忙しい朝や子どもの支度でバタつく時間帯でも、衣類を放り込んでスタートボタンを押すだけでいい。この“1アクション減るだけ”が、日常では驚くほど大きい。

乾燥フィルターのホコリを自動で洗い流す仕組みを採用しており、従来なら頻繁に必要だったフィルター掃除の手間を大幅に軽減。加えて、熱交換器やドアパッキン裏を水で洗う自動おそうじ機能が働き、気になるカビやニオイの発生を抑えてくれる。ドラム式を使っていると避けられない“汚れ・ニオイ対策”まで機械が担ってくれるのは、精神的にも非常にラクだ。共働きや育児世帯のように「毎日が時間勝負」の家庭ほど、この恩恵は大きいはずだ。

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洗剤タンクは洗剤・柔軟剤で独立しており、どちらも取り外して丸洗い可能。清潔に保ちやすく、別の洗剤へ切り替えるときも扱いやすい。

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上部にある乾燥フィルターは取り外せる。

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洗濯機なのに“空間除湿”まで。洗面所の湿気悩みに効く一台

ドラム式洗濯機としての性能に加えて、本機が持つもうひとつの特徴が「空間除湿モード」だ。ヒートポンプ乾燥の除湿能力をそのまま空間ケアに応用する発想で、洗濯物だけでなく、ランドリールーム全体の環境を整えてくれる。

換気が十分にできない洗面所や脱衣所は、湿気がこもりやすく、カビやニオイの原因になりやすい場所だが、空間除湿を使うことで湿気の滞留を効率的に抑えられる。梅雨や雨の日の“部屋干しの生乾き対策”としても役立ち、干し場の湿度が下がることで乾燥の仕上がりにも良い影響が出る。

さらに、一般的な除湿機と違ってタンクの水を捨てる必要がない点も魅力。洗濯機の排水経路をそのまま活用するため、運転のたびにタンクを持ち運んで排水する手間が一切ない。必要なときにボタンひとつで除湿ができる“手軽さ”は、予想以上に使い勝手が良いと感じた。

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通常のドラム式洗濯機には搭載されていない空間除湿機能を検証。バスルームの横に設置された脱衣所の湿度が96%の状況から、約25分ほど機能を使ったところ、56%まで下がった。カビの繁殖などを抑制できるほか、浴室乾燥で洗濯物を乾かす場合にも役立つ。ユニークなだけでなく実用性も十分。

「洗濯機は置き場所が限られているから…」と躊躇する人にとっても、ランドリースペースそのものを快適にしてくれるこの機能は大きなメリット。洗う・乾かすだけでなく、“空間の環境改善”までこなす、生活によりフィットしたドラム式だと感じた。

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実用性と価格のバランスで選ぶならこの1台

12kgクラスのヒートポンプ式ドラムは、国内メーカーを中心にラインナップが充実しているが、多くは20万円以上の価格帯で、スマホ連携やAI制御など多機能化が進んでいる。

その点、本機は 149,900円(税込)という価格設定がまず目を引く。スマホ連携などの先進的な操作機能は搭載しないが、泡洗浄・温水洗浄・除菌水・ハイブリッド乾燥・自動投入・自動おそうじといった、“日常で本当に効く”コア性能がしっかり押さえられている。さらに無料5年保証が付くことで、初めてドラム式を購入する家庭にも安心感が大きい。

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操作パネルも物理的なタッチ式。高級機などの液晶パネルなどは非搭載だが、機能などが明確でシンプルに使いやすい。

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実力と価格の“ちょうどいい”を極めた、今の時代のベーシックドラム

本機は、ドラム式洗濯乾燥機に求められる本質を非常にうまく捉えた一台だと感じた。近年の最上位モデルに見られる華やかな付加機能こそ搭載していないものの、洗浄力・乾燥性能・除菌やニオイ対策・自動おそうじ・自動投入といった“日常の家事を確実にラクにする要素”が驚くほど丁寧に押さえられている。

特に、12kgの大容量と1時間で完了する特急洗乾、さらに乾燥効率の高いハイブリッド乾燥方式は、毎日の洗濯量が多い家庭にとって大きな安心につながるはずだ。また、洗剤の計量不要やフィルターの自動洗浄など、使い続ける上でのストレスを最小限に抑える設計は、共働きや育児世帯において確実な時短効果をもたらしてくれる。

価格は149,900円という手に届きやすい設定で、必要十分な機能をしっかり揃えた“現実的で賢い選択肢”として非常にバランスが良い。もし「まず失敗しないドラム式が欲しい」「コストを抑えつつ、洗濯のストレスを確実に減らしたい」「毎日忙しい中で本当に役立つ機能だけを求めている」という条件に当てはまるなら、このモデルは強くおすすめできる。派手ではないが、生活のなかで確かな効果を実感できる、そんな“実力派の一台”だと断言したい。

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Beyondプロデューサー・家電スペシャリスト
滝田 勝紀

Beyond Magazineのプロデューサー。電子雑誌「デジモノステーション」の元編集長。All Aboutの家電ガイドとして活動中。楽天のショッピングSNS「ROOM」の家電公式インフルエンサーを務め、フォロワー数は40万人(2021年3月現在)以上を抱える。ベルリンで毎年開催される世界最大の家電見本市「IFA」ほか、海外取材の経験も豊富。インテリアスタイリスト窪川勝哉氏とともに、オフィス兼「家電とインテリアのショールーム」をオープン。コンサルティングクリエイターとしても活躍中。
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date 2025/12/12