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ステイホームで健康状態に異常アリ?

若くして心臓病を患ったことで感じた「ホームAED」の必要性。

author: 村田 尚之date: 2021/08/31

ちょっと前まで空気清浄機や食器洗い乾燥機、ロボット掃除機といった家電製品は贅沢品という認識だった方も少なくないはずだ。しかし、家で過ごす時間が多くなった昨今では身近な存在となりつつある。

そこで家電製品と同列に挙げるのは乱暴かもしれないが、「AED(自動体外式除細動器)」についてどうお考えだろう。AEDとは、突然の心停止から命を救うため、心臓に電気ショックを与える装置のこと。駅や空港、職場などに設置され、”家の外”では日常的に見かけるようになったが、”家の中”に導入されているという方は圧倒的に少数だと思う。

家庭向けAEDのフィリップス「ハートスタートHS1 Home」

今夏、ヘルスケアや医療関連機器を多く手掛けるフィリップスでは、家庭用AEDのリリースを予定している。20代から40代といった若手現役世代にとって、心疾患と聞いても危機感は希薄だろうし、万が一の備えとしてもAEDはハードルが高いと思うかもしれない。だが、家で過ごす時間が増えつつある今、「家庭用AED」の必要性を強く感じている人がいる。

いつもの日常に突如として降りかかった「胸の痛み」

国内大手メーカーに勤める香野真徳さんは通勤時、胸部に強い痛みを感じ、病院で診察を受けたところ、冠動脈が狭くなる「労作性狭心症」であることが分かり、入院・手術となったという。

「2018年の夏でした。自宅から駅に向かう途中にちょっとした坂があるんですが、上っていると胸がギュッと苦しくなり、強い痛みを感じました。深呼吸すると痛みは鎮まるのですが、明らかにおかしいですし、思い返せば直近に何度か同じようなことがありました。痛みや位置から”心臓だな”という直感があったので、そのまま近くの病院を訪ねたところ、精密検査が必要ということで紹介状とともに大きな専門病院に行くことになりました」

「自分では健康のつもりだったんですが、明らかに胸がおかしいと感じました」と話す香野さん。

この時、香野さんは30代後半、妻と2人の子どもを支える、まさに一家の大黒柱だった。また、職場においても、これまでの知見を活かし、転職先で新規事業の牽引役を担っており、仕事はとても充実していたという。一方で、かつては残業も多く、食事や睡眠時間なども不摂生、また精神的にもかなりのプレッシャーを感じることも少なくなかったそうだ。

とはいえ、小学校から高校までは剣道、大学時代は柔術で鍛えたスポーツ好きであったし、喫煙歴はなく、お酒もたしなむ程度。健康診断でも”メタボに注意”とは言われても、大きな病気を指摘されたことは一切なかったという。身長は171cm、当時の体重は76kgくらいだったそうだ。

「大きな病院について診察を受けると”即入院”でした。出勤途中でしたが、着替えを取りに帰るのもダメという程です。その後、カテーテルを用いた血管造影検査をはじめとする精密検査を受けたところ、冠動脈が詰まっており、『労作性狭心症』という診断が下りました。さらに、冠動脈が狭くなっている位置が悪く、大きな外科手術、つまり開胸によるバイパス手術が必要だったのです。私は親族に循環器系の看護師がいること、また大学院時代には医療に関する研究にも携わっており、体に負担の少ないステントを用いたカテーテル治療だと思っていたので、自分の病状に驚きました……」

小学生の娘は手術の内容にショックを受ける

狭心症の場合、冠動脈の障害に合わせて「カテーテル治療」や「パイパス手術」など、幾つかの治療法がある。前者はまずステントという金属で編まれたチューブを細く柔らかいカテーテルに取り付け、足の付け根などの動脈から入れる。冠動脈の狭くなっている部位でステントを広げることで血流を得る。

ステント手術のイメージ/ Christoph Burgstedt:PIXTA(ピクスタ)

後者は冠動脈の閉塞部を迂回する新たな血管、つまりバイパスを設ける手術だ。こちらは血流を完全に回復でき、再発の可能性も低いが、胸部を開く外科手術となるため、時間もかかり体への負担が大きい。担当医は障害のある部位が良くなっただけでなく、香野さんが若いことから再発リスクを下げるため、バイパス手術を選択したという。

ステント手術とは違い、バイパス手術の場合は開胸する必要がある /earslan77 / PIXTA(ピクスタ)

「精密検査を行ってくれた担当医が、心臓病やバイパス手術を多く手掛ける専門病院を紹介してくれたことで、そこで手術することになりました。転院まで2週間ほど入院しましたが、専門病院に移ってから数日で手術でした。開胸する心臓手術ですから事前の検査もかなり入念でしたし、慣れている専門病院でも手術には4、5時間を要しました。医療関係に勤める親族が”日本有数の病院だから安心”と言ってくれたのは励みになりましたが、小学生だった娘が泣いていたのは今でも印象に残っていますね。医師によると私の年齢では珍しいということでしたが、本当に油断はできないな、と強く思いました」

こうして手術は無事に成功、生死の不安からは解放されたが、術後のリハビリはなかなか衝撃的だったそうだ。というのも、手術からまだ数時間というICUのなか、まだ体中に管がついた状態からリハビリがスタートしたという。

狭心症を体験し、AEDの大切さに気がつく

「開胸しているので傷口は痛かったですが、リハビリ担当者が”まずは立ち上がってみましょう!”と言い出して……。心臓は手術が終わり、血流が再開しているので大丈夫とのことで、その後はすぐに一般病棟に移りました。傷口はもちろん痛いですが、強力な鎮痛剤で痛みを抑えて、翌日からは自転車を漕ぐリハビリなど、有酸素運動もスタートしています。そして、1週間後には退院していました。たしかに歩いたりは普通にできますが、傷はまだ治ってないですし、開胸時に切開した骨もくっついていないので”ゴリゴリ"とした感覚もありました。なので通勤時は胸に力が掛からないように気をつけてましたね」

胸部に強い痛みを感じてから入院、検査、手術、リハビリという流れを振り返ってくれた香野さん。最初の判断が良かったこと、専門病院の紹介やスムーズな手術など、まさに不幸中の幸いが重なったのも事実だろう。

それでも精密検査や転院待ちの入院で約2週間、手術に伴う入院が約1週間と、結果的に仕事は1カ月ほど休んだという。しかし、術後の経過は驚くほど良好で、走るのも明らかに楽になり、血流が改善したからか以前より疲労を感じることも少なくなったという。

狭心症からの生還というストーリーとして見るならばハッピーエンドと言えなくもないが、自身の体験を通じて、強く感じることがあると続ける。

「いきなり血管が詰まったら、倒れたらどうしようという不安はありますね。私は左の冠動脈の付け根部分が7割ほど詰まっていたそうです。いままで特に疾患はありませんでしたが、こういうコトが起こり得るんだ、ということは知って欲しいですね。また、狭心症の発症時、幸いにも倒れたり、意識を失うことはありませんでしたが、そうでないケースもあるはずです。心肺停止となると1分単位で救命率も下がりますから、身近にAED(自動体外式除細動器)があれば救命率は上がるだろうと思います」

心拍数や体重を日常的にチェックするなど、健康意識も高くなり、体調管理も徹底しているという香野さん。自らの身体を持って大きな心疾患を経験しただけに、イザという時への備えについての意識も大きく変わったという。

販売名:ハートスタート HS1
医療機器認証番号:21700BZY00426000
特定保守管理医療機器/高度管理医療機器

販売名:SMART パッド・カートリッジ
医療機器届出番号:13B1X00221000048
一般医療機

販売名:小児用 SMART パッド・カートリッジ
医療機器届出番号:13B1X00221000049
一般医療機器

「心疾患は本当に突然バタっと倒れて、意識を失ってしまう人も少なくありません。そして、家で過ごす時間が長くなっていますから、倒れるのも家である可能性も高いと思うんです。AEDはいままで外にあるモノでしたが、家にあるべきモノだと感じています。調べてみると操作は難しくないので、子どもたちでも操作できそうですし、万が一を考えると、やはり家庭にこそ備えるべきだと思いますね」

フィリップス

●プロフィール
香野真徳さん 1979年、福岡県出身。工学修士(機械工学専攻)。国内自動車メーカーに入社後、先行車両開発部にて、技術戦略を担当。電気自動車の先行技術開発のほか、マーケティングや商品開発にたずさわる。その後、他の自動車メーカーや総合コンサルティング・ファームで燃料電池車や水素インフラといった国家プロジェクトに参画。後に自動車メーカーを経て、現在は大手非鉄金属メーカーにおいて、モビリティやエネルギーなどの新規事業を担当。家族構成は妻と子ども2人(中学生と小学生)。


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フリーランスライター・フォトグラファー
村田 尚之

1970年、東京生まれ。学生時代から雑誌の編集に携わる。自動車専門誌やメーカー広報誌などを手掛ける編集プロダクションを経て、2002年にフリーランスライター・フォトグラファーとして独立。クルマや旅客機、鉄道など乗り物関連の専門誌やニュースサイトを中心に執筆・撮影。「旅客機・エアライン検定公式テキスト」(徳間書店刊)、「ANAの本。」(誠文堂新光社刊)など、書籍制作にも参加。
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