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質感が高く、完成度が成熟

究極の高コスパ!ボーズ伝家の宝刀「QuietComfortシリーズ」の新作ヘッドホン

author: 山本 敦date: 2021/12/19

Bluetooth対応のワイヤレスヘッドホン・イヤホンには目玉が飛び出るほど高額な製品はありません。それどころか、最近ではやたらむやみに安く買える製品ばかりが「高コスパ」であるかのようにもてはやされることもあります。でも本当は良いものを長く愛用できた時に、初めてコスパの良し悪しが判断できるのではないかと私は思います。

ファン待望のシリーズ最新作を買わない手はない

私が今年手に入れた「Bose QuietComfort 45 headphones」(以下:QC45)は、アメリカの人気オーディオブランドであるボーズが、秋に日本で発売したアクティブ・ノイズキャンセリング機能を搭載するワイヤレスヘッドホンです。ボーズオンラインストアの販売価格は39,600円(税込)也。

QuietComfortシリーズはバッテリーを本体に内蔵した2003年発売の「QuietComfort 2」から日本でも爆発的な人気を獲得しました。当時はまだリスニング環境周辺のノイズを消し去ってくれる「ノイズキャンセリング機能」を搭載するヘッドホンは数が少なく、飛行機に乗ると“できる(できそうに見える)ビジネスパーソン”たちが一斉にQuietComfortをドヤ顔で身に着ける様子がいたいけに感じられたものです。

私が最新のQC45を手に入れた理由は「コレクターだから」というひと言で片付いてしまうのですが、あえて理由を付けるのであれば「QuietComfort 2」をしばらく愛用した後、イヤホンを経て2016年に発売された「QuietComfort 35」を5~6年使い込み、これこそが「究極の高コスパ」を実現したワイヤスタイプのノイズキャンセリングヘッドホンであるという確信が得られたシリーズの新製品に歓喜したからです。

実は2019年に「Bose Noise Cancelling Headphones 700」という“ボーズの新しいノイズキャンセリングヘッドホン”が発売され、一時「QCシリーズが終了してしまうのでは…」と多くのファンが肝を冷やしました。昨年「QuietComfort Earbuds」という左右独立型のノイズキャンセリング機能を搭載するワイヤレスイヤホンが発売され、シリーズが継承されたことで私も肩をなで下ろしたものです。そして、姿かたちもQC35と変わらないQC45が発売されるとなれば「いざ鎌倉」。ファンとしてはボーズに付いていくほかありません。

QC45を買ってよかった3つのポイント

QC45は3つの点でとてもよいヘッドホンであると思います。第1に快適な装着感。フィットには個人差があることは承知のうえで、私にとってQCシリーズはメガネをかけた上から装着しても頭が痛くならない稀少なヘッドホンであることも長く愛用する理由のひとつなのです。

QC45もメガネをかけた上から装着してもイヤーパッドに押さえつけられて痛くなることがありません。

第2には取り回しの良さ。本体をコンパクトに折りたたんでポケット付きのキャリングケースに入れて持ち歩けるので、手荷物をコンパクトにまとめたい空の旅に重宝します。そして第3にバッテリーが長持ちでタフなこと。QC45は約24時間の連続駆動に対応しています。

屋外で使う際にはQC45をコンパクトに折りたたんで専用キャリングケースに入れて持ち運べます。
付属するケーブルによる有線リスニングにも対応。機内エンターテインメントシステムのサウンドも迫力たっぷりに楽しめます。

音質は人それぞれに好みが分かれるところですが、私の好きなロック·ポップス、ボーカルものの楽曲にQC45はよく合うと思います。ぜひ試聴してみてください。あと、内蔵マイクの品質がなかなか良いので、ビデオ会議用のヘッドホンとして寒い時期には最適です。デジタルカメラや腕時計のように、質感が高く完成度が成熟したものを長く愛用したい方々にボーズのQC45はおすすめできるヘッドホンです。

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スマートエレクトロニクス・ライター
山本 敦

オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。取材対象はオーディオ・ビジュアルからIoT、ウェアラブルまでスマートエレクトロニクスを幅広くカバー。ヘッドホン・イヤホンは毎年300を超える新製品に体当たり中。国内・海外スタートアップの製品やサービスを多く取材、開発者の声を聞くインタビューなどもしています。
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