MENU
search icon
media
Beyond magazineでは
ニュースレターを配信しています
  1. TOP/
  2. ウェルネス/
  3. 寝室への愛着が増すtsubasaの布団コーデ術
ウェルネス

寝るための場所、なんてもったいない!

寝室への愛着が増すtsubasaの布団コーデ術

author: Beyond magazine 編集部date: 2025/05/09

眠る場所。リラックスする場所。1日の中で、いちばん静かに過ごす場所。寝室の用途はおおよそ決まっている。そうだとして、布団のカバーやシーツを白一色に揃える必要はあるのだろうか。もっと遊びの要素を入れてもいいんじゃないか。
 
「布団コーデ」を発信するtsubasaさんは、ポップでビビッドな色使いによって、従来の寝室のイメージを覆すスタイリングを提案している。「実は眠るのが苦手」と語るtsubasaさん。彼に、布団コーデにおけるマイルールや、布団コーデにハマったきっかけについて聞いた。

tsubasa

札幌市在住。ベッドが主役の部屋作りを楽しむフリーのグラフィックデザイナー兼アートディレクター。 SNSでは布団コーデやデザイナーの日々を発信。カレンダー愛が溢れ出しカレンダーブランド「幻日堂」を主催。発明家と漫画家を異常に崇拝し、怪談YouTubeとeスポーツ観戦に明け暮れています。

Instagram:@tsubasa_zzzz

飛躍したスタイリング。布団コーデのマイルール

fade-image

布団コーデを組むときには、できるだけ購入先の商品写真や、コーディネート写真のイメージから離れたスタイリングを意識しています。組み合わせるカバーやシーツを、あえて違うメーカーのものにして、自分ならではのコーデにしたいなと。

僕のアカウントでは、見てくれた人にインスピレーションを与えられるように、なるべく実験的なことをするようにしているんです。だから、僕の布団コーデそのものを真似てほしいというよりは、「こんな色使いをしたら、こんな雰囲気になるんだ」と、布団コーデの自由さやおもしろさを感じてもらいたいと思っています。

fade-image

たとえば、このパープルのストライプの布団カバーは「TELKA(テクラ)」というブランドのもの。公式では上品なスタイリングを提案していますが、色の組み合わせ方を変えるだけで、こんな風にポップな印象にできるんです。

fade-image

この布団コーデはInstagramでもすごく反響があった投稿で、「PAMM(パム)」というホームウェアブランドの布団カバーを使っています。ピンクのシーツをアクセントにしつつ、グラフィカルなデザインが主役になるように、枕カバーは布団カバーと同系色のブルーやホワイトでまとめました。

服を選ぶように布団コーデもメインカラーから決めていく

fade-image

寝具はオンラインで購入することがほとんどなので、はじめの頃はイメージしていた色と違ったり、組み合わせてみたらあんまりはまらなかったりと、失敗することもたくさんありました。

でも最近は、手持ちのカラーバリエーションが増えてきたおかげで、いろんな組み合わせができるようになりました。届いた商品が思っていたものと違っても、「どこかのタイミングで使えるだろう」ととっておくと、意外な場面で活躍することもあります。

fade-image

布団コーデを組むポイントは、メインの2色を決めることです。面積の大きい布団カバーとシーツの色をそれぞれ決めてから、小物で別の色を加えるとバランスがとりやすくなります。はじめての方は、無地のカバーの上に原色や柄の入ったブランケットをかけるだけでも印象がガラッと変わるのでおすすめです。

fade-image

たとえば、このコーデはグリーンとオレンジをメインの2色に選び、ホワイトやライトグリーンをサブカラーとして合わせています。寝室って、一般的には「心を穏やかにして静かに眠る場所」というイメージがあるかと思いますが、アイテムの合わせ方次第で“エネルギッシュでアクティブ”みたいな表現もできるんですよね。この布団コーデは僕らしさが出ていて、個人的にも気に入っています。

布団コーデは、服のコーデとも似ていると思うんです。布団カバーとシーツはトップスとボトムス、枕カバーや周囲のインテリアは靴下や靴、アクセサリーと見立てられるなと。トップスとボトムスを選ぶ感覚で、布団カバーやシーツを決めれば、枕カバーや小物も選びやすくなると思います。

ちなみに僕の場合は、職業がグラフィックデザイナーということもあって、グラフィカルなデザインや色遊びのできるアイテムをつい選んでしまいます。

ベッドはいちばん大きなインテリア。部屋作りの延長にあった布団コーデ

fade-image

今でこそInstagramで布団コーデを発信するくらいには、寝具や家具に関心を持つようになりましたが、以前はインテリアにほとんど興味がありませんでした。布団カバーやシーツも、大型家具店で買った真っ白なもので、布団カバーを探しにインテリアショップに行ったことすらなかったんです。

きっかけは、3年前のフリーランスへの転身です。それまでは会社員としてオフィスへ出社していたのですが、独立をして自宅を事務所として使うことになり、はじめて部屋作りについて本格的に考えるようになりました。

fade-image

「部屋をどうにかしないと」と思ったとき、良くも悪くもベッドによって部屋の印象が大きく左右されることに気付いたんです。

というのも、僕は仕事場と居住空間が分かれている部屋よりも、広いワンルームに用途別のエリアが点在している部屋が好きで。だから今の住まいも、リビング、仕事場、寝室が一つの空間に集まっています。

そんな空間で最も大きくて存在感のあるインテリアって、ベッドなんですよね。そこから必然的に、自分のスタイルに合う寝具を探しはじめました。

fade-image

最初の頃はSNSで参考になる例を探したり、寝具のサイトを覗いてみたりしたものの、「これだ!」と思えるものがなかなか見つかりませんでした。「それなら、いろんなアイテムを自分で組み合わせてみたらいいんじゃないか」と思ったのが、布団コーデのはじまりです。

最初に布団コーデを組んだときは、決して満足のいくものにならなかったけれど、そのたびに「次はこうしたらどうだろう?」「今度はこれとこれを組み合わせてみよう」と試行錯誤するようになり、布団をコーディネートする楽しさに目覚めました。

「テスト前夜の模様替えをしたくなる高揚感」をずっと感じていたい

fade-image

ベッドのスタイリングを変えると、リフレッシュできるのも良いところ。家具は基本的に高単価なものばかりだから、買い換えるのはすごくハードルが高いけれど、カバーやシーツなら、家具よりも安価に購入できる。その上、部屋全体に占める割合が大きいので、模様替えしたときのインパクトが大きいんですよね。

僕は昔から模様替えがすごく好きで、インテリアに興味を持つ前から、家具の配置を頻繁に変えていました。そのため、模様替えの延長で自然と布団コーデを組むようになり、最近では部屋全体の模様替えは月1くらい、布団コーデは2週間に1回くらいのペースで変えています。

fade-image

模様替えってとても面倒なんですけど、学生時代のテスト前夜、無性に部屋を片付けたくなる感覚と似ているというか。ほとんど現実逃避なんですけど、いつまでもあの高揚感とエネルギーを忘れたくないなって思うんです。ひょっとしたら、今そのエネルギーをぶつけられるのが、布団コーデなのかもしれません。理想的なコーディネートが完成したときはすごく快感で、布団コーデを組むこと自体がストレス発散になっている気もします。

fade-image

僕は起きている間にいろんなことをやっていたいタイプなので、実は寝ること自体、全然好きじゃないんです。ただ、布団コーデの発信をするようになってから、マットレスや枕にも意識が向くようになり、当たり前のことですが「睡眠って大事だな」と、最近感じています(笑)。フリーランスの今は、働こうと思えば制限なくいくらでも働けてしまう環境なので、眠ることでしっかり疲れをとるようになりました。

fade-image

会社員の頃の自分にとって「寝室」は、ただ1日の終わりに横になる場所で、「寝られればいい」くらいに考えていました。だけど、今こうやって家で仕事をするようになって、布団コーデを組みはじめてからは、日々の生活の中で「くつろげる場所」になるよう意識しています。寝室への愛着も、以前と比べるとかなり深まりました。

そうやって、部屋作りにこだわっていくうちに、インテリアの商品のアイデアや、グラフィックが浮かぶことが増えてきて、最近はカレンダーを作ったりもしています。これまで布団コーデを発信してきたので、いつかは自分でデザインしたカバーやシーツを作りたいですね。一人でも多くの人に「寝室や布団まわりを変えるだけで、こんなに部屋の印象が変わるんだ!」という驚きやよろこびを感じてもらえたら嬉しいです。 

author's articles
author's articles

author
https://d22ci7zvokjsqt.cloudfront.net/wp-content/uploads/2023/03/001-EDIT2.png

Beyond magazine 編集部

“ユースカルチャーの発信地“をテーマに、ユース世代のアーティストやクリエイター、モノやコトの情報を届けるWEBマガジン。
more article
media
「会話を始めるコツを知りたいです」
ウェルネス
date 2025/04/14