ユース世代から募ったリアルなお悩みを、モデルのイシヅカユウさん、お笑いトリオ・ぱーてぃーちゃんの信子さん、画家・僧侶の長谷川彰宏さんに聞いてもらう連載企画「今月のサバイブ術」。さまざまな不安や生き辛さが渦巻く今をサバイブするヒントを探ります。お悩みの投稿も募集中！
「告白する一歩手前でいつも止まってしまいます。好きな人ができて、喋る機会が増えても、いつも告白までいかず、友達から進展しなかったり、最悪の場合はこちらから距離を置いてしまいます。どうしたら脱却できるでしょうか？ 3人の力を貸してください！ 」 Kさん（10代）
私も実は高校生の時の一回以来、告白したことがないのです。だけど自分から告白できたらな、といつも思います。誰も私に好きになられて嬉しくないだろうって思っちゃったりしてました。だからしたいけどできないって気持ち、痛いほどわかります。
でもまず前提として、好きになってもらって絶対いやだなと思う人っていないと思うんです。だからきっと、振られてしまうとしても、ありがとうっていう気持ちでいたら、少し時間はかかっても相手とそのあといい友達関係を築くこともできると思います。
自分から好きになって告白して付き合うことができたら、相手にとってはもちろん、自分にとってすごく大切な、かけがえのない経験になるだろうし、相手にとってもそうだろうと思います。
最終的にはもう、無理矢理にでも一歩踏み出す勇気しかないのかな、と思うのですが、そのために友達や周りの人の助けを借りる、何か手伝ってもらうというのもアリかもしれません。個人的なことだったとしても、自分1人で全部のことを背負おうとしなくても、いいんです。みんなでやっていきましょう。考えてみたら、ここに質問をして下さったことも、人に手伝ってもらう、の一つですよね。
私達、いつでも応援しにいきますよ！ 逆に迷惑かもしれませんが……（笑）。
イシヅカユウ
静岡県浜松市生まれ。フリーランスのファッションモデル・俳優。さまざまなブランドのファッションショーや広告に出演するほか、2021年には短編映画『片袖の魚』でスクリーンデビュー。漫画家・瀧波ユカリとともにパーソナリティを務める『どっちが好きなの？』（通称“どちすき”）と、一人でポッドキャスト界の深夜番組を目指す『イシヅカユウの自分語り』がSpotify、Apple Podcastなどで好評配信中。
Instagram：@yu_ishizuka
X：@ishizukayu
まっっっぢで意味分かんない😚wwwww
なんで!? 好きなら好きって言っちゃおうよ!!
気になってる状態なら「今言うのは違うか」ってのは分かるの!! でももう好きなんでしょ??
じゃあ「好き!!」でいいじゃん💖💖
かの有名な天才てれびくんの歌にこういう歌詞があります。
「スキって言うだけ3秒じゃん⤴︎⤴ 注射より短い!⤴︎⤴」
↑うちが小学生のときのやつなんだけど、これ聴いた時に、まぢそれぢゃん。って思ったよね😚😚 だからイケメンいたら走ってかっこいいねって言いに行って逆ナンするし、好きって思ったら好きってすぐ口に出すおんにゃの子になれたのかもね😚😚（TPO次第ではお巡りさん案件）
さあ想像してごらん、たった今あなたは極悪非道すぅぱぁ悪党に捕まって銃突きつけられています。すると極悪非道すぅぱぁ悪党はこんな提案をしてきました、
🔫🦹♂️「好きな人に好きって伝えに行くのと、ぶっとくてでっかい注射ぶっ刺されるの選べ!!」
これほとんどの人類が「ひいいいいいっ、す、好きな人に好きって伝えに行きますううう」て言うくない?? はい、じゃあもうそうゆうこと。←え？
告ったら上手くいったかもしれないのに、伝えなかったせいで好きぴと過ごせた時間がこの世から無くなるくらいならさ、うちなら絶対好き好きアピりまくるよ‼️ だってイチャイチャしたいからね‼️ 照れ
思うけど、うちの経験上、好きって言われたらまっぢで興味1ミクロンもなかった人でも超意識しちゃうからww 人間ってほんと単純な生き物だからww
失敗したらしたで、最高のツレに話いっぱい聞いてもらいなよ🥳 大人になったらそれもかけがえない思い出になってるから🥳🥳
未来の自分のために1歩踏み出してあげてみてよ💖💖 世界変わるかもしんないぜっ💖💖
信子
大分県大分市出身。お笑いトリオ・ぱーてぃーちゃんのボケ（思い立ったことをすぐに言う）
担当。ラジオアプリGERAにて『ぱーてぃーちゃんの絆Nightふぃーばー』を毎週金曜日に更新。
「この度大分市魅力発信アンバサダー(分かりやすく言うと観光大使的なこと)になりまんた💖💖 うぇーい⤴⤴ ぱふぱふ⤴⤴ 正直有り得ないくらい地元の魅力発信しちゃう予定💖💖」
Instagram：@nobuko_0801
X：@n0bush1
“好き”までは感じられる、でも“好きです”が言えないということなのでしょう。
ここで簡単に恋を構造化してみます。
1. 感情の認識（この人いいかも、好きかも）
2. 関係性の構築（話す、LINEする、目が合う）
3. 関係性の変容（告白する、付き合う）
Kさんはおそらく、この「2」を丁寧に、慎重に時間をかける方なのだと思います。
もしかすると、「2」こそが一番心地よい時間だとすら感じているのかもしれません。
そして「3」へ進むことに不安がある。“関係が変化すること”が怖いのでしょう。
僕も人間関係を確定的にさせるのが怖いことはあるので、気持ちはよく分かります。
曖昧な状態には“可能性”があります。
確定していないからこそ、「この人とは何かあるかもしれない」と、想像の永遠性を保ち続けられる。
私は画家なのですが、恋愛のこのプロセスは、絵を描くことにもよく似ています。
1. 想像の認識（こんな感じの絵になれば良いかも）
2. 下書き（スケッチ、ザッと油絵をのせてみる）
3. 描き込み（完成させる）
「2」の状態って、本当に素晴らしく見えることが多い。
「これは傑作になるぞ」とワクワクするし、余白がある分、想像でどんどん補正できる。
でも、いざ描き込んで確定させていくと、とたんに凡庸であることが発覚する。
想像上の理想は、現実の線や色に置き換えた瞬間、つまり現実で確定した瞬間、突き放される。
そして失敗した作品は、ひとまず倉庫にしまわれて忘れ去られる。
でも、時間が経ってからその絵をもう一度取り出してみると、かつて見えなかった“描き直すルート”が突然浮かび上がってくることがあります。描き込んでみると、いままでの絵とはまったく違う“良い絵”になったりするのです。
それはつまり、失敗したと思った絵が、実はまだ“途中”だった。完成だと思っていた段階が、ただの“下書きの一部”だった、ということです。
恋愛もきっと、そういうところがあるのではないかと私は思います。
告白して、うまくいかなかったとしても、それは終わりではなく、新たな人間関係のバリエーションが増えるだけだといえる。
付き合っても、別れても、その経験はずっと残っていくし、いつか自分の中で何かを描き直す“素材”になる。
だから「3＝終わり」ではなく、「3＝2’（新たな2の始まり）」なんだろうと思います。
人生において、「＝終わり」のような“成否が確定して未来永劫その意味が不変である現象”というものの方が、実は少ないのだと思います。人生、たいがい「2’」の連続です。
告白するという行為だって、「2’」なのだと思います。成功したら付き合ってまた別の物語が始まるわけだし、失敗したら失敗したで“告白したけど振られたという人間関係”が始まるだけっちゃだけで、その意味は自分に委ねられています。
Kさんは「2」の状態は慣れているとおもうので、告白も「2」なのだと思い込んじゃったら少しだけ気が楽になるかもしれません。
案外、名作というのは失敗作の焼き回しだったりするものです。
長谷川彰宏
三重県津市生まれ。天台宗系の寺院に生まれ、12歳の時に得度（出家）。現在は東京藝術大学院美術研究科に所属し、現代アーティストとして活躍する。仏教思想や仏像の造形にインスピレーションを得た作風が特徴。
Instagram：@akihiro_hasegawa_jp
X：@Akhr0g
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Text：イシヅカユウ、信子（ぱーてぃーちゃん）、長谷川彰宏
