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「感情が顔や声に出過ぎてしまいます」

author: Beyond magazine 編集部date: 2025/07/31

ユース世代から募ったリアルなお悩みを、モデルのイシヅカユウさん、お笑いトリオ・ぱーてぃーちゃんの信子さん、画家・僧侶の長谷川彰宏さんに聞いてもらう連載企画「今月のサバイブ術」。さまざまな不安や生き辛さが渦巻く今をサバイブするヒントを探ります。お悩みの投稿も募集中!
 

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「ポジティブな感情もネガティブな感情も、顔や声に全面に出てしまいます。特にネガティブな感情は仕事でもプライベートでも相手に伝わって良いことがあまりないので、隠すためのコツがあれば教えてもらいたいです」Sさん(20代)

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私は、今はわりと表情や声などに考えていることが出てしまいがちなんです。そして周りにもそういう人が多いです。

気を遣う必要がないし、わかりやすいし、私としては、すごく気楽でいい! と思うのですが、隠すコツをお知りになりたいのですね。

感情を表に出さないようにするコツですが、これは普段からずっと微笑み気味で生活するといいかもしれません。口角が下がっていると人はそれだけでネガティブに捉えてしまいがちです。ネガティブな感情が顔に出やすいとなればさらに口角の下がり具合は相手に悪い印象を与えてしまうと思います。

嫌なことがあっても、いいことがあっても、意識して軽く口角をきゅっと微笑み気味にして過ごす訓練をしましょう。特に嫌なことがあったときやネガティブな感情がある時ほど、その状況に威厳を持って立ち向かうような気持ちで口角を引き締めて、ただ微笑みを顔から消さないように気持ちも引き締めるのです。

声を発する時は、深呼吸をして一間置いてから、高い声を出そうと無理をしなくていいので、静かに息を出しながら話すことです。そうすることで強い口調をやわらげることができます。

当然、ストレスが溜まると思います。表情に感情を出すこと、特にネガティブなことを出すことって、多分自分の心の防衛であり、ストレスを排出する手段の一つなんだと思います。だから、それを表に出して自分らしくいることで良いことがあまりない環境って、もしかしたらSさんにとって合っていない、環境の方が良くないのかもしれません。

もしも今の環境をすぐに変えることができなくても、素直に自分の感情を表に出すことができる場所を探したり、そういう関係性の人がいたりそういう場所があるのなら、そこがSさんの本来いるべき場所なのかもしれません。

そういう場所を増やしていくというのが、感情を表に出さないようにすることよりも大切かもしれない、と私は思います。

ちなみに私は、冒頭で「今は」考えていることが出てしまいがち、と書きました。元々はいいこともいやなことも、表に出してはいけないと思って溜め込みがちでした。特に幼いころは、それが恥ずかしいことだと思っていたのです。

何がきっかけか、具体的には忘れてしまいました。でもいろいろな経験を経てだと思うのですが、今はミュージカル映画並みに体と声と表情で気持ちを表現するようになりました。きっと周りの人たちや、映画やドラマやいろんなものが、私にその方が人生は楽しいし、悪いことじゃないと教えてくれたのだと思います。

だから私もSさんにそう伝えたいと思います。そのままで素敵なあなたが自分らしくいられますように。

イシヅカユウ

静岡県浜松市生まれ。フリーランスのファッションモデル・俳優。さまざまなブランドのファッションショーや広告に出演するほか、2021年には短編映画『片袖の魚』でスクリーンデビュー。漫画家・瀧波ユカリとともにパーソナリティを務める『どっちが好きなの?』(通称“どちすき”)と、一人でポッドキャスト界の深夜番組を目指す『イシヅカユウの自分語り』がSpotifyApple Podcastなどで好評配信中。noteで月額500円で読み放題の日記を書いています!よかったら読んでください!

Instagram:@yu_ishizuka
X:@ishizukayu

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うちと一緒だあ💖💖💖💖💖

でも全然うちは逆に隠さないのが生きやすいって思ってるよ⤴︎⤴︎

うちもねー、昔は隠した方がいいと思って頑張ってたんだけど、逆に隠さなくなって(一体いつからだ?笑)ストレスフリーになったよ🥳🥳

例えばやりたくない仕事押し付けられたとすんじゃん? うちは飲食店のバイト長かったからトイレ掃除とかやんなきゃいけなかったのね。

「信子ートイレ掃除お願いできる?」て言われた時めちゃくちゃショボーンてしてたぽくて笑

「頑張ってくれたらご褒美あげるから!!」って、本来普通にやんなきゃいけない仕事なのに、ご褒美もらえるってゆうラッキーが起こったわけ笑

普通のことなのに、顔に出すだけで幸せになれるというか、良い事舞い込んでくるというか、感情出してった方がコミュニケーションも取れるし一石二鳥じゃね? 的な❣️❣️

周りに恵まれてることもあるけど、自分も感情抑えるってゆうストレス無いし、うちは良いことだと思うよ💖💖

あと逆に嬉しいこと全面に出せるのって強みじゃない??

前ね、サプライズで誕生日お祝いしてもらったときに、有り得ないくらい驚いて有り得ないくらい喜んでたんだと思うのね笑 そしたら「そんなに喜んでくれるならまぢやって良かったってこっちも思えるよ、逆にありがとね」って言われたことあって、良かったっ感情全部出る人間で。ってなったときがあったの。

あと、そんだけ楽しそうにしてるとこっちまで幸せになれる。とも言われたことあったなあ。

あ、めちゃくちゃ美味しそうに食べるからこっちも倍美味しく感じるとかもあった!!

感情分かりにくい人より、分かりやすい人の方が一緒に居て楽しかったりするんじゃない??

うちももちろん友達は全部の感情丸わかりの人の方が一緒にいて楽しいもん🥳🥳

露骨に嫌な顔するのはどうかと思うけど、ハッピーな時は出しまくって良い気がするよ💖💖

あとは自分の空気読む力を信じて、これは絶対出しちゃいけないってときは口角上げることに集中して気合いで乗り切ろ‼️(なんの解決になってないとか言わないの、てか言わせな~い)

信子

大分県大分市出身。お笑いトリオ・ぱーてぃーちゃんのボケ(思い立ったことをすぐに言う) 担当。ラジオアプリGERAにて『ぱーてぃーちゃんの絆Nightふぃーばー』を毎週金曜日に更新。

「この度大分市魅力発信アンバサダー(分かりやすく言うと観光大使的なこと)になりまんた💖💖 うぇーい⤴⤴ ぱふぱふ⤴⤴ 正直有り得ないくらい地元の魅力発信しちゃう予定💖💖」

Instagram:@nobuko_0801
X:@n0bush1

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ポジティブな感情は出てて問題になることは少ないと思うので、ここではネガティブな感情についてのみ考えたいと思います。

さて、Sさんの文章から察するに、まず、Sさんはネガティブな感情や感覚を相手に表現する際、態度やイントネーションにそれらを全振りし、言葉という“内容”にはそれらを出さないことが多いのでしょう。

つまりSさんが嫌だなと思っていた場合、「私は大丈夫です。良いですよ」と言いつつも、態度ではめちゃくちゃ嫌そう……みたいな場面があることを自覚している、ということなのだと思います。

これは、けっこう人間あるあるな気がしています。世の中には「社会人たるもの、感情を抑えて理性的であるべきだ」という価値観が根強くあります。僕もそれに対してそこまで異論があるわけではありません。

ただ、これはいざ実践しようとすると、けっこう難しい。「言葉も態度も理性的である」ことを目指していても、だいたいの場合、「言葉では理性的だが、態度やその後の行動はめちゃくちゃ感情的」という状態になってしまうことが多い。

たとえば、言葉では「良いですよ」と言っているけど、顔は明らかに嫌だと思ってそうとか、後からグチグチ言ってしまう……みたいなやつです(僕も完全にこのタイプなので自戒を込めて書いています)。

僕はそれを、あまり良いことだとは思っていません。そもそも「言葉も態度も理性的」であることを目指すことが間違いない気がしてます。そんなものは無理です。だって人間なんだもの。だから、「言葉では感情的な内容だけど、態度は理性的」という状態を目指すべきなんじゃないかと、最近よく考えます。

たとえば、「実はすごく悲しかった」とか「あれは嫌だった」と、感情を素直に言葉で伝えるけれど、表情も声も穏やかで、相手を責めないように話している人。僕はそういう人を見ると、感動すら覚えます。

感情を隠して理性的に見せようとすると、無理に理性的っぽく整えた言葉だけがツラツラ口から出て、それ以外の部分に本音やイライラがにじみ出てしまう、ということがけっこうあるように思います(僕がそうです)。

だったら、最初から言葉だけでも素直になろうって思っておいた方が、結果的に理性的にふるまえるんじゃないかなと思ったりしています。

じゃあ、具体的にどうやるのか? という話ですが、僕がたまに実践しているやり方が一つあります。それは、自分にとって嫌だったりムカついたり「ふざけんなよ」という感情が湧いてきたとき、まず心の中でこう言ってみることです。「えー! それ悲しいー!」と。

ムカついてても、とりあえず“悲しい”って言ってみる。で、「何が悲しかったんだろう?」って考えてみる。

怒りや嫌悪を、そのまま何に怒ってるのか、何を嫌悪しているのか、というように考えるのではなく、“悲しみベース”で捉えてみる。すると、僕の場合はですが、不思議と落ち着いて考えられることが多いです。

ムカつく! と思ったとき、その裏には「分かってもらえなかった」とか「期待してたのに裏切られた」みたいな、“痛み”や“傷つき”がある。

言葉と態度という二つの問題は、案外入れ替え可能で、実は言葉で素直に感情を表現すると、人って案外ちゃんと聞いてくれるし、「こいつ感情素直に出しすぎだろ」って案外思わない。

論理とか理性って感情のためにあるものだと思います。感情豊かな理性マンになりたいですね。

長谷川彰宏

三重県津市生まれ。天台宗系の寺院に生まれ、12歳の時に得度(出家)。現在は東京藝術大学院美術研究科に所属し、現代アーティストとして活躍する。仏教思想や仏像の造形にインスピレーションを得た作風が特徴。

Instagram:@akihiro_hasegawa_jp
X:@Akhr0g

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