ユース世代から募ったリアルなお悩みを、モデルのイシヅカユウさん、お笑いトリオ・ぱーてぃーちゃんの信子さん、画家・僧侶の長谷川彰宏さんに聞いてもらう連載企画「今月のサバイブ術」。さまざまな不安や生き辛さが渦巻く今をサバイブするヒントを探ります。お悩みの投稿も募集中!

「来年4月から社会人なのですが、学生ではなくなり会社で働く自分の姿があまり想像できず、漠然とした不安があります。将来に対する漠然とした不安に対してどのように向き合っていけばいいのか、お三方の意見をお伺いしたいです」 Kさん(20代)

大丈夫! 会社には入ったことがないものの、なんとか社会に順応しようとしてもう10年以上経った私ですが、いまのところ漠然とした不安を沢山抱えて生きています!
多分これ、ずっとあるものだと思うんです。だから、漠然とした不安というのは逆にあってもいいものなんだと思います。
まずはこの心持ちが大事! あってもいいものなんだと思うと途端になんか、大丈夫かもと思えてきたりすると思うんです。
向き合い方としてはこれが私の全てです。将来のことって、結局わからないし、考えても不安になってもどうしようもないとわかっていても、どうしても不安な気持ちが拭えませんよね……私は1日100回くらい考えてしまって、考えては落ち込んでいます。
でも、今なんだかんだ楽しく生きていることが、何よりその不安があてにならない証拠なのだ! と思って、開き直って元気に生きてるつもりです。
最初に言ったように、私は会社に入ったことはないので想像なのですが……職種にもよるけれど、会社勤務って、根本は学生とそんなに変わらない気もします。なので、学生生活をやりきったKさんなら、大丈夫! そして、大丈夫じゃなかったとしても、その時考えれば大丈夫! この世の中には、道は沢山あるのです。

イシヅカユウ
静岡県浜松市生まれ。フリーランスのファッションモデル・俳優。さまざまなブランドのファッションショーや広告に出演するほか、2021年には短編映画『片袖の魚』でスクリーンデビュー。漫画家・瀧波ユカリとともにパーソナリティを務める『どっちが好きなの?』(通称“どちすき”)と、一人でポッドキャスト界の深夜番組を目指す『イシヅカユウの自分語り』がSpotify、Apple Podcastなどで好評配信中。「声優に初挑戦したアメリカのアニメ「ヘルヴァ·ボス」がAmazonプライムで公開中! 是非観てね!(PG15)」
Instagram:@yu_ishizuka
X:@ishizukayu

まぢでこれだけ言わせて!! 【‼️大人って超楽しいから‼️】
ごめんけど、なあああああんも不安に思うことないよ🥳🥳 そもそも社会人スタートするのなんか同期みんな一緒なんだし仲間まみれじゃん⤴︎⤴︎
あと普通にワクワクしない?? 新しいこと始まって、新しい出会いがあって、まだしたことない経験できるんだよ💖💖 うちの人生止まんねぇぢゃんよ⤴︎⤴︎って思っとけばいいのら💖💖
人生ってさ、何も答えないじゃん?? 自分の生き方次第というか。だから大人になっても全部手探りなのね。でもそれが楽しいというか、うおおおおぉっ自分ってば主人公過ぎるぅぅぅぅっ😍🔥ってなるよ(え、大人の皆そうだよね?)wwwww
どんどん経験値増やしてったら、自分に向き不向きも分かってくるし、自分の機嫌の取り方も分かってくるよ!! だから場面場面の取捨選択が超得意になってくんの。
そうなったら勝ち💓💓 あとは謳歌するだけ💙💙
もし失敗しそうになっても、周りは自分より経験積んだ大人ばっかだよ?? いっぱい相談してみ?? 何かしらのアドバイスで覚醒してなんやかんや上手くいってまた主人公モード突入できるから🥳
てか別に失敗してもね、レベルアップする為に必要なことだから!! そこで切り替えれたらもっと強くなって、はいあなたはまた主人公モード😂😂
ここまで読んでさ、あれ? なんか大人ってゲームっぽくね? って思わなかった?? ……まぢ書いててたまたまなんだけど、それでいいと思うwwwww
思い詰めないで気楽に生きよ🥳🥳
気楽に生きて人生楽しんでるうちが言ってるから大丈夫(まぢ何様俺様)🥳
あと学生時代よりお金持てるからね、単純に楽しめること増えるよ!! とりま初任給で自分にご褒美は絶対あげなね、これはうちとの約束💖💖 大丈夫だと思うけど、もし社会人ダルかったらまた相談してきなよ💖💖
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信子
大分県大分市出身。お笑いトリオ・ぱーてぃーちゃんのボケ(思い立ったことをすぐに言う)
担当。ラジオアプリGERAにて『ぱーてぃーちゃんの絆Nightふぃーばー』を毎週金曜日に更新。
「この度大分市魅力発信アンバサダー(分かりやすく言うと観光大使的なこと)になりまんた💖💖 うぇーい⤴⤴ ぱふぱふ⤴⤴ 正直有り得ないくらい地元の魅力発信しちゃう予定💖💖」
Instagram:@nobuko_0801
X:@n0bush1

僕はいつも、思考には大きく分けて二つあると思っています。ひとつは、「結論を出すための思考」。つまり、前提を整理して、解を出して、行動に移す。これは言うなれば「計算」に近い思考です。
もうひとつは、「考えたいから考える思考」。これは、悩みや記憶に多く見られるタイプで、実は結論を出すことが目的ではなく、その問いを反芻すること自体に意味や欲望があるような思考です。
「漠然とした不安」は完全に後者です。つまり、計算不能であり、不安を抱えることをむしろ欲望している状態だと思います。悩むために悩んでいる、というような感じです。
ちなみに僕は、前者の“計算的思考”と、後者の“悩みのための悩み”という二つに、優劣は無いと思っています。前者があるから人は物事を解決出来るし、後者があるから人は文学や芸術や“意味”を編纂出来るのだと思っているからです。
しかし場面によって、どちらがよりその問題に則した思考か、というのはある。Kさんは「できればこの不安とうまく付き合っていきたい」と仰っていることから察するに、漠然とした不安を無くすなり脱却するなりしたいと考えているのでしょう。
そうであるならば「漠然とした不安」というものを、計算不能なものでなく、“計算的思考”が取り扱える問題に落とし込んでいくのが良いのではないかと思います。
例えばですが、
・そもそも高校から大学に行くのに同じような不安は無かったか?
・無かったなら社会人は自分にとって何が変化するのか?
・その変化の何が不安だと思うのか?
・想像し得る社会人としての理想と、今の自分にギャップを感じているから不安なのか?
・であればそのギャップを埋めるために変えるべきは理想と現在の自分のどちらか?
・自分を変えるならば今日は何を努力してみるか?
みたいな感じで、一つひとつを理解可能な小さい問題に落とし込むのが良いかと思います。上記の解決策は、マッチョな解決策で、元気な時はそれをオススメします。
ただまぁ人生大変なので、元気な時ばかりでもないでしょう。そんな時は、“漠然とした将来の不安”を出来る範囲で言語化して、メモに残しておいてみるというのも一つの手です。
そして、何年後かに改めて見返してみる。そうすると現在の自分と、過去の“将来の不安”というものの答え合わせが出来る。
将来の不安を感じた時毎にメモしておくと、数年前の将来の不安、10年前の将来の不安、30年前の将来の不安がどんどん溜まっていきます。
メモを残さないと、おおよその場合、将来への不安を抱いては忘れ、抱いては忘れと繰り返していくが、抱いていた不安の中でもたまたま現実と合ったことだけを強く認識し「やっぱりその通りだった」といってまた自分の将来の不安を考えてしまう。
しかし実際には、当たらなかった不安のほうが圧倒的に多いはずです。これらを記録として見返すと“不安”を少しだけ冷静に見れる。これは不安そのものを消すのではなく、不安に対する距離感を掴む行為です。
不安に苛まれつつ、「あー、またこのタイプの不安来たか」みたいな冷静さを同時に確保出来るようになります。
そして“将来の不安”が出てきた時には、それ以上に、不安を乗り越えてきた過去の自分を慈しんであげてほしい、と僕は思います。現在の“将来の不安”の100倍くらいの量の不安を、過去のあなたは乗り越えて来ているはずだと思います。だから、大丈夫だと思います。

長谷川彰宏
三重県津市生まれ。天台宗系の寺院に生まれ、12歳の時に得度(出家)。現在は東京藝術大学院美術研究科に所属し、現代アーティストとして活躍する。仏教思想や仏像の造形にインスピレーションを得た作風が特徴。
Instagram:@akihiro_hasegawa_jp
X:@Akhr0g
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Text:イシヅカユウ、信子(ぱーてぃーちゃん)、長谷川彰宏
Edit:山梨幸輝