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ファッション

ボールが足に吸い付くような新感覚

草サッカープレーヤーに朗報。ナイキの新型スパイクでパス&トラップの精度が瀑上がりする

author: 神津文人date: 2023/03/25

ナイキが新たに発表したフットボール用スパイク「ファントムGX」は、アッパーにグリップニットと呼ばれる新素材を採用。その新素材により精密なボールコントロールを可能とする「ファントムGX」は、トップアスリートだけでなく、草サッカーを楽しむ多くのフットボーラーからも支持される名品となりそうだ。

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ナイキが新たに発表したフットボール用スパイク「ファントムGX」は、アッパーにグリップニットと呼ばれる新素材を採用。その新素材により精密なボールコントロールを可能とする「ファントムGX」は、トップアスリートだけでなく、草サッカーを楽しむ多くのフットボーラーからも支持される名品となりそうだ。

競争の激しいフットボールスパイク市場

ナイキのフットボールスパイクは「マーキュリアル」シリーズの“スピード”、「ティエンポ」シリーズの“タッチ”、「ファントム」シリーズの“スキル”という3つのサイロ(柱)に分かれて展開されている。例えば「マーキュリアル」ならキリアン・エムバペ選手(フランス)やクリスティアーノ・ロナウド選手(ポルトガル)、「ティエンポ」ならフィルジル・ファン・ダイク選手(オランダ)、アントニオ・リュディガー選手(ドイツ)、「ファントム」ならケビン・デ・ブライネ選手(ベルギー)、フィル・フォーデン選手(イングランド)といったように、それぞれの選手がプレースタイルに合わせて最適なモデルをチョイスしている。

中でも“スキル”のサイロが該当するカテゴリーは、競合が多く、市場規模が大きいこともあり、メーカー間の開発競争が激しい。このジャンルをリードするブランドであるためには、世界中のフットボーラーが満足できるスパイクを提供する必要があるということだ。この辺りはランニングシューズと同様だろう。プレーヤーが多ければ、参入メーカーも多く、競争は激化する。

新開発のグリップニットが精密なボールコントロールを実現

ナイキの調査によれば、フットボールスパイクを購入する際、ユーザーが最も重視するポイントは、ボールと直接コネクトする部分であるアッパーだという。足にフィットするしなやかさ、ボールをコントロールするためのグリップ、そしてデザインが重要になる。熾烈なマーケットを革新性でリードするために、3年以上の期間をかけて開発された新たなアッパーイノベーションが、「ファントムGX」に採用されたグリップニットなのだ。

グリップニットが採用されたナイキ ファントム GX エリートFG 2万9700円

グリップニットは、ナイキのフットボールスパイクやランニングシューズなどで活用されてきたフライニットの糸を、最適な温度で溶かしたTPU(熱可塑性ポリウレタン)でコーティングした新しい糸で編み上げた新世代のフライニットとも言うべきもの。プレーヤーが求めるボールと直接つながるような感覚を実現するグリップ性や柔軟性を備えている。

色の濃い部分はより粘着性の高い糸が使われている

指紋から着想を得た「ファントムGX」のアッパーは、グリップニットに粘着性を持つ糸を組み合わせることで、スパイクとボールの接触する部分の感触を最適化。鋭いボールコントロールを可能にする触感を提供する。さらにグリップニットは糸自体がコーティングされているため、雨にも強い。悪天候でも一貫したパフォーマンスを発揮できるというわけだ。

優れたトラクションと反発性を提供するスタッドパターン

新素材を採用したアッパーが目を惹くものの、ソールも大きな進化を遂げている。イングランドのプレミアリーグなどで生まれた1400以上のゴールと、それに繋がった10000以上の動きを分析。全ゴールの3分の1以上が、スプリント、減速、ターンの3つの動きのコンビネーションから生まれていたことから、この3つの動きをスムーズに行えるようにソールユニットが設計された。

スタッドには従来のシェブロン型(山のような形状)に加えて、トライスター型(Y字のような形状)のスタッドを前足部と後足部のそれぞれに採用。またアジリティラインと呼ばれるラインを靴底に設けることで、前足部は屈曲しやすく、中足部から後足部には剛性が出るように作られている。

適所にシェブロン型とトライスター型のスタッドを配置。ブルーの部分はアジリティライン

メディアと小売店向けに開催された発表会&トライアルセッションに参加し、実際に「ファントムGX」を着用してプレーしたのだが(一応筆者は元サッカー部)、グリップニットの性能は想像以上だった。

ボールに触れた時の感覚が素晴らしく、トラップ&パスがかなりやりやすい。特にトラップについては、細かなミスを防いでくれるような印象を受けるほど、ボールが止めやすかった。また強くボールを蹴る際も、ボールとスパイクがコンタクトした際に滑るような感覚がなく、しっかりと捉えられる。

筆者がそれなりの頻度でプレーしていたのは15年以上前になってしまうので、その頃のスパイクと比べるのは申し訳ないが、本当に雲泥の差がある。プレーの頻度が減って、最近ボールが足につかなくなったと感じている草サッカープレーヤーにはぜひ一度試してもらいたい。昨年、同様のトライアルセッションでナイキの「マーキュリアル」シリーズを試す機会があったのだが、ボールコントロールのしやすさで言えば、「ファントムGX」が明らかに上だ(マーキュリアルはダッシュやジャンプのキレが増す印象)。

トライアルセッションには大久保嘉人氏が参加。大久保氏の指導の元、パスやシュートの練習やゲーム形式のトレーニングを行なった

発表会&トライアルセッションに参加し、現役時代に「ファントム」シリーズを愛用していた元日本代表の大久保嘉氏も「ファントムGX」について「グリップニットのグリップ力のおかげでボールをしっかりと捕まえられます。ボールがしっかり捕まってくれないと、思い通りのシュートが打てず、変な回転がかかってしまうんです。だからファントムGXは凄くいい印象ですね」とコメントしていた。

サッカー経験者ならすぐに感じるグリップニットのグリップ力。ぜひ体感してみてほしい。

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ライター・編集者
神津文人

雑誌編集者を経てフリーランスに。「Tarzan」などのヘルス&フィットネス系メディアや、スポーツの領域で活動中。「青トレ」(原晋/中野ジェームズ修一著)、「医師も薦める子どもの運動」「医師に運動しなさいと言われたら最初に読む本」「60歳からは脚を鍛えなさい」(中野ジェームズ修一著)、「100歳まで動ける体」(ニコラス・ペタス著)、「肺炎にならない!のどを強くする方法」(稲川利光著)、「疲れない体になるライザップトレーニング」(RIZAP)などの書籍の構成も手掛けている。趣味は柔術、ときどきランニング。
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