見た目の美しさに惹かれて選んだ冷蔵庫。けれど使い始めてみると、それは“ただの食品収納庫”ではありませんでした。料理が苦手な人にも得意な人にも、そして忙しい毎日を送る人に、時間と心の余裕をもたらす存在。日々の料理がラクになり、美味しさまでワンランクアップしたという体験と、「使ってみて気づいた」細やかな工夫の数々をインテリアスタイリストの窪川勝哉さんと、トラベルジャーナリストの飯嶌寿子さん夫妻に語っていただきました。

写真左:飯嶌寿子さん/トラベルジャーナリスト・編集者 国内外で豊富な取材経験を持ち、旅やカルチャー分野を中心に活躍。現在は広告やイベントのプロデュースも手掛ける。国内外から取り寄せた食材で作る「おもてなし料理」は業界でも評判。
写真右:窪川勝哉さん/インテリアスタイリスト インテリア、家電、ステーショナリー、車など、幅広いプロダクトのスタイリングを手掛ける。東洋大学ライフデザイン学部非常勤講師。
空間全体に馴染む洗練されたシャンパンカラーをあえて選択
窪川さんと飯嶌さんが愛用していたのは、20年以上前の海外製冷蔵庫。デザインが気に入っていたこともあり、長く使い続けていたそうです。
二人とも仕事が忙しく、週末にまとめ買いをしたり、お取り寄せ品やふるさと納税の返礼品など、大量の食材をストックすることが多いそうです。また、ホームパーティーが好きで、塊肉などの大型食材をよく収納するそう。そのようなライフスタイルに対して、古い冷蔵庫では整理整頓が難しく、食材を使いきれずに無駄にしてしまうことも増えていました。
「見た目はとても気に入っていたのですが、日々感じる使いづらさが積み重なっていました」と語る窪川さん。思い切って今回新製品の冷蔵庫を設置することにしました。
今回選んだのはパナソニック 冷凍冷蔵庫 コンパクトBIGシリーズ HYタイプ NR-F50HY2。省スペース大容量が特徴の、冷凍室が真ん中のモデルです。カラーは「ヘアラインシャンパン」と呼ばれる、ブラウンがかった落ち着いた色味をセレクト。
「我が家の建具は全体的にブラウン系のトーンがベースなんですが、冷蔵庫を置く床は白。そこで、2つの色味の中間に位置するこのシャンパンカラーが、空間全体の調和をとってくれるんじゃないかと思いました。
うちは洗濯機と冷蔵庫が並ぶレイアウトなんですが、奥行きも統一されていて、正面から見たときにとてもシンプルでスッキリしています」と窪川さんは説明します。

パナソニックのドラム式洗濯乾燥機と並べてみて「同じくらいのタイミングに発売している、同じブランドで揃えるとやっぱりデザイン的にも相性が良いですね」と窪川さん。
外形サイズはそのままなのに、容量大幅アップに驚き
新たに設置したNR-F50HY2は、容量501L。設置サイズは幅650mm×奥行き650mm。断熱素材や冷却関連部品の工夫で、設置サイズを大きく変えずに中の容量だけをアップした点がポイント。
今回の場合、以前使っていた冷蔵庫は定格内容積407L、設置サイズは幅600mm×奥行き694mmでした。NR-F50HY2にしたことで、設置サイズはほぼそのままのサイズで、容量が94Lアップしたというわけです。
「外寸はコンパクトなのに、中がすごく広く感じます。これは住宅のスキップフロアや、室内が広く感じる軽自動車と近い発想ですね。コンパクトだけど工夫を凝らすことで空間を豊かに使うという視点が、海外製の家電にはない、日本メーカーならではの工夫だと思いますね」(窪川さん)。

設置サイズはほとんど変わらないのに、容量はしっかりアップ。冷蔵庫本体がキッチンやまわりの設備から大きく飛び出すこともなく、スペースにきれいに収まります。

以前からパナソニック性能の良さは知っていたが、ここ数年でデザイン面も本当に素晴らしくなったと話す飯嶌さん(左)と窪川さん(右)。
料理アシスタントとしての“霜なし&整理しやすい”冷凍室革命
NR-F50HY2の魅力はデザインだけではありません。ここからは「ただの食品を冷やす箱だった冷蔵庫が、料理のアシスタントになった」と話す飯嶌さんに、お気に入りポイントを聞きました。

「この機能が欲しいと強く思っていたわけではないんですが、やっぱり気になっていたのはカチカチになる冷凍と霜。新しい冷蔵庫はそこが完全に解消されました」と話す飯嶌さん。
トラベルジャーナリストとして活躍する飯嶌さんは、仕事柄、国内外のレストランや生産者を取材する機会が多く、いわば「全国の美味しいものを知っている人」です。
「市場でその朝獲れた魚介類を買ったり、生産者の方から直接食品を購入することも多いですね。年末には、ふるさと納税でさまざまな食材を取り寄せるのも楽しみのひとつです」と語ります。来客も多いため、おもてなし用の食材は常にストックしておくそうです。
「買った食材は、下味をつけて冷凍したり、手作り調味料にすることが多いです。たとえばお肉は味噌味、エスニック風、塩麹漬けにしたり、葉わさびを醤油漬けにしたり、オキアミで手作りキムチを作ったりしています」
ただ、以前使っていた冷蔵庫では庫内が整理しにくく、食材を探すのに一苦労だったといいます。
「冷凍した食材に霜がついてしまって、ラベルを書いておかないと『これ、何味だったっけ?』と探し回ることもしばしば。使い忘れも多く、食品ロスになっていたことが本当にストレスでした」と話す飯嶌さん。
しかし、新しい冷蔵庫に替えてからは状況が一変したといいます。
「今の冷蔵庫は霜がつきにくく、どこに何が入っているか一目でわかりますし、深さがあるので立てて収納でき、整理がしやすくなりました。また霜がつきにくいことで食品の味も変わりにくくなりましたね。特に干物は、以前は冷凍するとパサパサになってしまっていました。でも『NR-F50HY2』にしてからは、味も香りもそのまま。美味しさをしっかりキープできるようになりました。市場で買ったときの新鮮な美味しさが、そのまま家でも楽しめるんです」
その話を聞いて、窪川さんも笑顔でうなずきます。
「たしかに。もともと料理は上手でしたが、冷蔵庫を変えたことで、素材の味が楽しめるようになり、料理の味がより一段階おいしくなったように感じますね」。
2人の日々の食事用の食材のほか、おもてなし用の食材もストック。上段ケースカバーが霜つきを抑えます。

冷凍室も野菜室も、奥まで引き出せるので出し入れしやすいところもポイント。
冷凍×急冷を使い分けると料理の選択肢が確実に広がる
おもてなし料理でよく塊肉を調理するという飯嶌さん。今回、最近はまっているという鹿肉を使った料理を用意してくれました。
「塊肉を調理するときは前日に冷凍室から冷蔵室にうつすのですが、庫内が広いので塊肉を置いても、他のスペースにまだ余裕があります。いろいろ調理したのですが、『クーリングアシストルーム』が本当に優秀。塊肉を調理するときは味がしっかり染みこませるところが美味しく調理するポイントです。急冷をすると、味が短時間で染みこむので作業がスムーズです」(飯嶌さん)

冷蔵室内は広く。鍋をそのまま入れてもスペースに余裕があります。庫内が明るいため、食材が探しやすく、使い忘れが減ったそう。

「クーリングアシストルーム」でプルドディア用の鹿肉の下味付け。いつもは数時間かかりますが、これなら30分程度でしっかり味が染みます。
このほか、冷蔵庫が新しくなったことでより調理工程の待機時間が減り、手離れ良く料理ができるようになったと話します。
「お客様が来ると、やっぱりスイーツも用意したいんですよ。前の冷蔵庫の時は、焼きたてのチーズケーキをしっかり冷やすには前日に準備しないといけなかったんです。でも今の冷蔵庫なら、2時間もあれば作って冷やして、ラッピングしてそのまま手土産として渡せるのは革命的。お弁当づくりをするときも熱がすっと取れるので、時短の味方です」(飯嶌さん)。

スイーツ、お弁当など、いろいろな調理に登場する「冷ます」工程が、「あら熱取り急速冷却」なら短時間で。また、「熱いまま急速冷凍」を使えば70℃くらいの熱いままのごはんも冷まさずそのまま冷凍へ。
温度帯を操ることで冷蔵庫が“美味しい調理道具”に
ほかにも、飯嶌さんが絶賛している機能が「パーシャル機能」です。
「産地で買った新鮮な刺身用の『サク』をパーシャルで保存すれば、包丁がスッと入って切りやすいです。カチカチに凍らないので、料理の選択肢が増えました。また、チルドに切り替えて使えば、手作りしたキムチの発酵がゆっくり進むので、いつもより長くフレッシュに楽しめます。野菜室も素晴らしいですね。柔らかい葉野菜が今までよりも長持ちしています。サラダ用の野菜もまとめ買いできるなんて幸せです。保存の性能がいいと、料理をする意欲も自然と湧いてきますし、季節ならではの食材を今よりもっと深く味わえるようになりました」(飯嶌さん)
細かいところに配慮がある冷蔵庫。生活が劇的に変わる
最後に、NR-F50HY2を導入したことで良かったと思う場面、冷蔵庫の買い換え・購入を考えている人に伝えたい魅力についてお二人に伺いました。
「改めて思いますが、『NR-F50HY2』を導入して本当に良かったですね」と語る飯嶌さん。
「これから冷蔵庫を買い替えようと考えている方には、特におすすめしたいです。料理が得意でない人でも、使いやすさに助けられると思いますし、料理好きの方なら、この冷蔵庫でますます料理が楽しくなるはず。私の場合、今では冷蔵庫が食品保存庫ではなく、料理のスタート地点であり頼れるアシスタントのような存在になっています。
仕事が忙しい人や小さなお子さんがいる家庭など、ゆっくり料理する時間がない方にもぴったりです。たっぷり保存できますし、あら熱取りがしやすく、素材の美味しさをそのままキープできるので、日々の調理時間もぐっと短縮されます。
毎日のことだからこそ、10分、15分でも時短になると、暮らしそのものが大きく変わってくるんですよね」
そんな飯嶌さんの話に、窪川さんも深くうなずきながらこう続けます。
「正直、使い始めるまでは、冷蔵庫の鮮度保持機能はじめいろいろな機能がここまで進化しているとは思っていませんでした。でも実際に使ってみると、断熱性能や庫内の明るさ、収納の設計まで、本当に細かいところまで行き届いていて感心します。デザインに惹かれて選んだけれど、使って納得。この冷蔵庫は、まさに理想の家電ですね」
今は冷蔵庫のカラーバリエーションも豊富で、黒、茶、白などさまざまありますが、基本的にはキッチンの面材――つまり扉や棚の色――に合わせるのが、いちばん自然に見えると思います。
たとえば、キッチンの面材がグレー系で、ダイニングテーブルが木製なら、その木のトーンに近い色の冷蔵庫を選ぶのもいいですね。冷蔵庫は空間の中で大きな面積を占めるので、部屋全体のバランスを意識すると、より調和のとれた印象になります。
キッチンと色をそろえるのもおすすめですが、リビングダイニングとひと続きの空間なら、リビングのラグやカーテンなどと色をリンクさせるのも一つの方法。空間全体に統一感が出て、冷蔵庫選びもしやすくなります。
もしミラー仕上げの冷蔵庫を検討している場合は、部屋全体を整える意識も大切です。ミラーは単体で見るととても美しいんですが、周囲のものを扉に映し込みやすいため、かえって空間が落ち着かなく感じることもあるんです。選ぶ際は、置く場所の環境も含めて考えるのがポイントですね
窪川さんに聞く
インテリアに馴染む冷蔵庫の選び方
今は冷蔵庫のカラーバリエーションも豊富で、黒、茶、白などさまざまありますが、基本的にはキッチンの面材――つまり扉や棚の色――に合わせるのが、いちばん自然に見えると思います。 パナソニック
たとえば、キッチンの面材がグレー系で、ダイニングテーブルが木製なら、その木のトーンに近い色の冷蔵庫を選ぶのもいいですね。冷蔵庫は空間の中で大きな面積を占めるので、部屋全体のバランスを意識すると、より調和のとれた印象になります。
キッチンと色をそろえるのもおすすめですが、リビングダイニングとひと続きの空間なら、リビングのラグやカーテンなどと色をリンクさせるのも一つの方法。空間全体に統一感が出て、冷蔵庫選びもしやすくなります。
もしミラー仕上げの冷蔵庫を検討している場合は、部屋全体を整える意識も大切です。ミラーは単体で見るととても美しいんですが、周囲のものを扉に映し込みやすいため、かえって空間が落ち着かなく感じることもあるんです。選ぶ際は、置く場所の環境も含めて考えるのがポイントですね
冷蔵庫は空間に占める面積が大きいため、全体の調和を考えながら色を選ぶのがポイント
コンパクトBIGシリーズ HYタイプ
● 型番:NR-F50HY2(定格内容積501Lモデル)
● 寸法:幅650mm×奥行650mm×高さ1825mm
●各室定格内容積:冷蔵室が251L、製氷室17L、クーリングアシストルーム28L、冷凍室101L、野菜室104L
●年間消費電力量:258kWh/年
●カラー展開:ヘアラインシャンパン、パールホワイト
Author : 伊森ちづる