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ユース世代の一人暮らしにもぴったり

リビングにも寝室にも置きたいAQUAの家具冷蔵庫「LOOC」

author: 白鳥菜都date: 2024/08/05

家電製品における三種の神器のひとつ、冷蔵庫。次々に新しい家電が登場する中でも、大正時代から脈々と受け継がれ、私たちの生活に欠かせないアイテムとなった。しかし、冷蔵庫が進化していないのかというと、そんなことはない。冷蔵庫もまた、この時代に合った新たな形に変身してきているのだ。

そんな新世代の冷蔵庫として、この夏に登場したのがAQUAの「LOOC(ルーク)」。発売に先立って行われた製品発表会の会場は、モダニズム建築の旗手・前川國男設計の邸宅をリノベーションしたインテリアショールーム。オーナーのインテリアスタイリスト・窪川勝哉さんがコーディネートした部屋で見た「LOOC」は、まるでおしゃれなキャビネットのように部屋に馴染んでいた。

AQUA 家具冷蔵庫「LOOC」7万7000円前後(市場想定価格)

“家具冷蔵庫”という新たなジャンルを確立

「LOOC」の特徴はなんと言ってもそのデザイン。“家具冷蔵庫”のタグラインの通り、一見、冷蔵庫とは分からない見た目をしている。実際に会場で見た際にも、日常の空間に溶け込む佇まいに、一瞬「LOOC」だと気付かず通り過ぎそうになった。

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この家具感を演出する要素として大きいのが、脚と木目調のドア。どちらも他の冷蔵庫では見たことがない。脚はハイタイプとロータイプで付け替えも可能。ハイタイプにすればロボット掃除機がそのまま入る高さとなる。

ドアは真ん中から左右に開閉できるフレンチドア。本物の木材を使ったような自然な手触り。グレージュウッドとブラウンウッドの2色が展開されているので、自宅のインテリアに合った色味を選べる。奥行きも一般的な冷蔵庫より短く、他の家具と並べても違和感なく収まる。

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さらに、冷蔵庫を開けてみるともっと驚く。奥行き450mm、高さ913mm(調節脚ハイタイプ)とコンパクトなのに、冷蔵・冷凍の両方があるのだ。高さ調節が可能なガラスの棚板が付いているので、小さなカップアイスから、お酒の一升瓶まで、様々なものを収納可能。5段階の温度調節もできるので、使い勝手も申し分ない。

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インテリアスタイリストも驚く細部のこだわり

製品発表会では「LOOC」プロジェクトリーダー杉本優輔さん、「LOOC」発案者兼デザイナーの渡邊悠太さん、インテリアスタイリストの窪川勝哉さんによるトークセッションも行われた。

「LOOC」誕生のきっかけについて、渡邊さんは次のように語る。

「LOOCを思いついたきっかけは、一人暮らしをしていた頃に使っていた冷蔵庫に対する不満です。狭いワンルームの中に大きくて白い冷蔵庫があると、どうしても圧迫感を感じるし、奥行きのせいで生活動線が悪い。そんな不満点を解決するために、高さや奥行きを抑え、脚を付けて部屋が広く感じられるようにしたいと初期から考えていました」

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“家具冷蔵庫”というコンセプトは、最初から決まっていたようだ。とはいえ、これまでにないオルタナティブなコンセプトの製品を作るのだから、その道のりは険しい。構想から製品の完成までは実に4年かかったという。

「技術面でも、デザイン面でも苦労の連続でした(笑)。まず、コンパクトなサイズ感で冷蔵と冷凍を両立させることが非常に難しかった。 コンプレッサーの配置を工夫したり、弊社の長年の開発経験を活かしてなんとか実現しました。

また、デザインに関しては実は社内でも『これは本当に売れるのか?』『シルバーも用意した方がいいんじゃないか?』といった声がありました。ただ、やはり“家具冷蔵庫”というコンセプトを大切にしたかったので、今の形になりました」

そう話す杉本さん。一般的な冷蔵庫には見えやすい位置にメーカー名が記載されているが、「LOOC」の場合は見えにくい位置にひっそりとAQUAの文字が刻印されている。様々な壁を乗り越え、こういった細部のこだわりが実現されているのが分かる。

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製品発表会の会場には、4台の「LOOC」が設置されていた。冷蔵庫なのにひとつもキッチンに配置されず、リビングやダイニング、さらには廊下やベッドルームに置かれている。コーディネートを担当した窪川さんは「LOOC」について次のように語る。

「LOOCを最初に見た時、これが冷蔵庫なのかと驚きました。そして近くで見ても、パッキンやヒンジなどが目立たないし、背面も壁に寄せやすい設計になっている。高さもちょうど良くて、他の家具ともバランスを取ってサイドボードのようにおしゃれにディスプレイしやすいと感じました。

ここ数年、グレーをベースとした空間にナチュラルな家具を組み合わせるのがトレンドでもあるので、グレージュウッドは今の気分にぴったりです。また、今回の会場のようなヴィンテージハウスには、より重厚感のあるブラウンウッドも合います」

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ファースト冷蔵庫にもセカンド冷蔵庫にも

ダイニングに置けば、食事の最中にもドリンクや調味料を取り出しやすい。寝室に置けば、就寝前や寝起きにすぐに冷蔵庫にたどり着ける。さらに、空きスペースではドレッサーとして使うことも。上にミラーや化粧品を置くことはもちろん、化粧水やパックなどを冷やす保冷室としても使用できる。

セカンド冷蔵庫として、活躍の幅は広い。杉本さんによると、一家に1台の冷蔵庫が当たり前になった今だからこそ生まれたのが「LOOC」だという。

「実は冷蔵庫の市場は縮小傾向にあり、買い換えも13年に1度とも言われていて、私たちとしてはなかなか新しいお客様と出会う機会が少ないんです。ただ、コロナ禍以降、セカンド冷蔵庫を購入されるお客様も増えています。家で過ごす時間が増える中で、ライフスタイルが変化した方々の新たなお供として使っていただけるのではないかと考えています」

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すでに冷蔵庫が自宅にある人でも、「LOOC」が家にあることでさらに快適になること間違いなしだろう。一方で、一人暮らしをする筆者としては、ファースト冷蔵庫が「LOOC」でも良いのでは? と感じた。

発案者の渡邊さんと同じく、一人暮らしの小さな部屋に暮らしていると、いわゆる一人暮らし用冷蔵庫でも大きいと感じることがある。自炊はほとんどしないし、冷凍食品によくお世話になっている私と同じようなユース世代には、「LOOC」がピッタリなのでは。

「LOOC」なら、置き場の選択肢もぐんと広がる。ただの生活必需品ではなく、お気に入りの部屋を構成するインテリアのひとつとしても、「LOOC」を選びたい。

Text&Edit:白鳥菜都

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ライター・編集者
白鳥菜都

ライター・編集者。1999年生まれ。学生時代からライターとして活動を開始。会社員をする傍ら、フリーランスでもライター・編集者として活動を継続。好きな食べ物はみかん・エビ・辛いもの。