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石井和美の家電やりすぎ比較レビュー<ロボット掃除機>

優秀なマッピング性能とアプリが使い勝手いいハイコスパな「アンカー」【第4位:同着】

author: 石井和美date: 2023/06/25

スイッチオンするだけで床を掃除してくれる「ロボット掃除機」。一昔前は「ルンバ」がその代名詞だったが、今はさまざまなメーカーからも続々登場している。さらに機能は向上し、ゴミを取るだけでなく「拭き掃除」もしてくれるタイプがトレンド。そこで今回は拭き掃除もできる5モデルを、家電プロレビュアーの石井和美さんが試した。

比較したのは「テーブル下の吸引(微細なごみ、大きめのゴミ)」「水拭き(床に少しだけ醤油などをたらしてテスト)」「障害物の避け方(コード、靴下)」、そのほかは「部屋全体の達成度(リビングのテーブル下とキッチンの真ん中に置いたゴミの残りをチェック)」「お手入れのしやすさ」「独自機能」の合計6項目で評価。全体掃除はそれぞれ5回、部分掃除は2回テストを行っている。

アンカー・ジャパン「Eufy RoboVac L35 Hybrid+」の特徴

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自動ゴミ収集ステーション付きのロボット掃除機で、約2ヶ月分のゴミを収納可能な約3Lのダストバッグを搭載。抗菌・消臭加工が施されたダストバッグを採用しているため、衛生的に使用できる。また、電子レンジの稼働音と同程度の静かさ (約52dB) の静音モードを含む4段階から吸引モードを調整可能。フローリングへの水拭きの水量も3段階から調整することができる。専用アプリでは3フロア分のマップを保存できるほか、カスタマイズ清掃機能による部屋ごとの掃除方法や進入禁止エリアの設定、特定箇所を集中して掃除できるスポット清掃の設定も可能。

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Point ①「テーブル下の吸引(微細なごみ、大きめのゴミ)」

1回目
2回目

3本脚のサイドテーブル下に疑似ゴミ(砂、ペットのトイレ砂)を置き、最大モードで2回運転。脚に本体がぶつかることが何回かあり、それで位置がずれて、脚まわりにゴミが少し残っている。ペットのトイレ砂は吸っているものの、はじき飛ばして遠くにいくつか残っていた。一見きれいなところもザラつきが気になったものの、本体は2回ともテーブル下に入りこみ、全体を掃除している。

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Point ②「水拭き(床に少しだけ醤油などをたらしてテスト)」

モッピングモードは、こびりついた汚れや液体がないきれいな床の水拭きを想定している。そのため、今回のテストのように乾いていない液体状のものは不向き。そのため、他社と比較すると、跡が残ってしまった。全体をサッと水拭きする用途に向いている。

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Point ③「障害物の避け方(コード、靴下)

ケーブル、靴下は認識することができず、引きずったり、巻き込んだりして止まることがあった。椅子も細い脚は認識できていないようだ。ただ、家具や壁に当たることは少ない。激しくぶつかるようなこともなく、音も気にならなかったが、方向転換したときに当たることが他社と比較すると少し多いようだ。

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Point ④「部屋全体の達成度(マップとゴミの残りをチェック)」

1回目
2回目
1回目
2回目

家具が多めのリビング+キッチンで5回清掃し、平均掃除時間は18分、掃除面積は18平米。マッピングの精度は高く、家具などのほかにも、家具の下の空間まで認識している。台所のゴミはほぼ取り切っている。テーブルの下のゴミは若干残っている。ゴミの残りは少ないように見えるが、キレイに見えるところも少しだけ砂が残っていた。

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Point ⑤「お手入れのしやすさ」

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本体のゴミを自動ゴミ収集ステーションにまとめてくれるので、ゴミ捨ては2ヶ月に1度程度でOK。水タンクなどは自動ゴミ収集ステーションにはなく、本体に水を入れて使う。モップモジュールをつけると本体の吸引口をふさいでしまい、自動ゴミ充電ステーションにゴミを収集できない点は気になった。

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Point ⑥「独自機能」

ゴミ収集時の動作音をコントロール可能なのは同モデルのみ。動作音が非常にうるさいモデルのある中、「音」に配慮されているのはうれしい。掃除中も動作音は静かで、同じ部屋にいてもそれほど音は気にならなかった。静かなタイプを求めている方におすすめできる。

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部屋全体をまんべんなく掃除できる。コスパがよく、バランスのよいロボット掃除機

マッピング性能は優秀で、あっという間に正確に地図が完成した。家具の下の空間まで把握しており、掃除をしていく。ただ、障害物を認識する能力は低いので、基本的には先に部屋を片付けておくことをおすすめしたい。今回はコードや靴下などを置いておいたが、すべて巻き込んでしまった。家具や壁などに激しく当たることはないので、その点は安心だ。

テーブルの下なども、基本的にはまんべんなく入りこむので、部屋全体がキレイになる。他社と比較してもこのあたりは優秀だ。ただ、疑似ゴミのテストでは、掃除後に少し床の表面がザラついている感じが気になった。

水拭きは、キレイな状態で基本的にサッと拭いて、ホコリなどを拭き取れるイメージだ。モップも薄めで、こびりついた汚れ、液体汚れには向いていない。それは取扱説明書にも書いているので、日常的に全体を拭いてさっぱりしておきたい、という方に向いているロボット掃除機だ。

なお、給水時は給水口が大きくて水を入れやすい。200mLの大容量タンクで、広い部屋もたっぷり拭くことができる。

アプリの使い勝手もよく、わかりやすい。使い勝手や掃除力など、全体的にバランスがよい製品で、今回比較した中では価格も安め。コスパのよさが光るロボット掃除機だ。

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S P E C

本体サイズ:奥行×幅×高さ:約35×35×10cm
ステーションサイズ:奥行×幅×高さ:約22×24.5×39.4cm
質量(約):約3.3kg(本体のみ)
充電時間:約3~4時間
実勢価格:6万9900円

製品貸与:アンカー・ジャパン

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家電プロレビュアー
石井和美

家電をレビューするため「家電ラボ」を開設、小物家電から冷蔵庫や洗濯機などの大型家電のテストも行っている。製品レビューや家電についての解説はWEB、雑誌、ラジオ、テレビなどで発信している。ライター、家電コメンテーター、家電コンサルタント。
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